広大な敷地の中に突板となる世界の銘木が保管されています。
左の木材がヴァーコで使用されているブラックウォールナットの原木です。
外見に傷が少なく、なるべくまっすぐな木をセレクトしているとのことです。
加工される木は、まず製材エリアにて加工に適した大きさに切り分けられます。
製材を待つ木材。
何しろデカイ!
大きく切り分けた後、更に細かく製材されます。画像の木材はホワイトオーク
突く(スライス)前の木材。 豆知識・・木の縁にある白い部分は白太(しらた)と言って、 梢(こずえ)や枝先に水分や栄養を運んでいる部分。 ほとんどの場合、白太はカットされ製品としては使われないそうです。
次に製材された木材は巨大な煮沸槽で約1週間ほど煮沸されます。
この作業により灰汁を抜き木を柔らかくして突き(スライス)やすい状態にします。この槽は深さ約4Mもあるそうです。
いよいよ肝心な木材を突く(スライス)工程です。
研ぎ澄まされた刃に木を接触させ、薄ーくスライスしていきます。0.18〜0.5?という極薄の状態に。少しでも刃こぼれをするとなめらかに仕上がりません。
日本の繊細な技術と伝統が織りなす芸術的な技。
機械で突かれた木材は、まるで生地か紙の様。
およそ3日に一度の頻度で刃のメンテナンスを行います。
刃を精緻に整える作業は、経験を積んだ技師の手に委ねられます。
爪を使い、微妙な刃の凹凸を感知するそうです。人間の感覚って凄いですね!
突き上がった木材は、巨大な乾燥機に約50時間入れ
含水率(木が含む水分量)を調整します。
その後、熱を加えながら熟成させ、深みのある色合いに調整していきます。
突き上がった木材は、用途に合わせて次の加工に。ヴァーコで使われているウッドシートとなるモノは、仕上げの加工へと進んで行きます。
ウッドシートを縫製に耐えうる品質にするには、独自の加工が施されます。
その部分は、残念ながらお見せできません。